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教授 越田 専太郎

【研究紹介】教授 越田 専太郎-柔道競技における頭部衝撃曝露(Head Impact Exposure in Judo)

教員

整復医療・トレーナー学科
教授 越田 専太郎

#スポーツ業界   #整復医療・トレーナー学科   #トレーナー  

SBC東京医療大学 理学療法学科には、多彩なキャリアを持つ教員が集まり、日々最先端の研究に取り組んでいます。

「柔道整復×スポーツ」「柔道整復×リハビリテーション」「柔道整復×地域医療」など、実践的かつ多角的なテーマに取り組み、大学の使命でもある『研究』を力強く推進しています。

こうした環境に在学することで、学生は最新の知見や多角的な視点に触れ、柔道整復師としての将来像をより広く、より具体的に描くことができます。多様な研究の世界に触れる体験は、自らの目標を高めるきっかけとなり、未来を切り拓く力となるはずです。

柔道の安全性向上に挑む――
越田専太郎教授がマレーシアで開催された国際学会に登壇

2025年9月18日から20日にかけて、マレーシアのマラ工科大学で開催された National Association of Physical Education and Sports Science(NAPESS)主催「第1回国際海外会議(1st International Overseas Conference)」 において、SBC東京医療大学 整復医療トレーナー学科の 越田専太郎教授 が招待講演者 (Invited Speaker)として登壇しました。

越田教授は、「柔道競技における頭部衝撃曝露(Head Impact Exposure in Judo)」をテーマに、最新の研究成果を基に発表を行いました。

「頭部衝撃曝露」とは、競技中にアスリートの頭部に加わる衝撃の大きさや回数を示すものです。
近年では、スポーツにおける頭部外傷の予防を考えるうえで欠かせない研究テーマとなっています。

柔道で起こる重篤な事故は、頭部外傷によるものが多いことがわかっています。
また、例えば脳振盪のように、重篤な外傷ではない場合でも繰り返し発生した場合には、将来の健康に大きく影響することが報告されています。

本研究ではマウスガード内蔵型のセンサを用いて、競技中に柔道選手の頭部に加わる加速度を計測しています。この頭部に加わる加速度と映像データを同期させることで、どの状況でどの程度の頭部衝撃曝露がみられるかを詳細に分析しています。

実際に研究で用いられた、マウスガード内蔵型センサ。1人ひとりに合った型を作成。

こうした研究成果は

頭部衝撃の発生パターンや特徴の把握
頭部外傷リスクが高い状況や選手特性の特定
より安全な授業・練習計画の立案に役立つ科学的根拠の確立
につながります。

選手の安全を守りたいという思いから、越田教授は日々、武道場に機材を持ち込み、データの計測と分析を続けています。
その地道な取り組みの積み重ねが、やがて確かな成果へとつながっています。
本人いわく“根性研究”。
その姿勢には、アスレティックトレーナー(AT)としての信念―「スポーツの安全環境に資する」という理念が息づいています。

越田教授の研究は、柔道のみならず、脳振盪リスクが高い他のスポーツにも応用可能です。
将来的には、サッカー・ラグビー・アメリカンフットボールなど、衝撃を伴う競技における安全管理への貢献も期待されています。

まとめ

越田教授の研究は、柔道という伝統競技の安全性を科学の力で高め、スポーツ医科学の未来を切り拓く挑戦です。

整復医療・トレーナー学科
教授/越田 専太郎 先生

学位 博士(保健学)

資格
BOC 公認アスレティックトレーナー / NSCA 認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト / (公財)日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー / 中学校・高等学校教諭専修免許(保健体育)

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